ゲームのXYZ軸とは?地上戦と空中戦で考える3Dゲームの設計
3Dゲームでは、X軸・Y軸・Z軸という3つの軸によって空間が作られています。
- X軸:横
- Y軸:高さ
- Z軸:奥行き
この3つを組み合わせることで、キャラクターは3D空間の中を自由に移動できます。
しかし実際のゲームを見ると、この3軸をすべて自由に使っているゲームは意外と少ないのです。
なぜかというと、
3つの軸を完全に解放するとゲームが複雑になりすぎるからです。
今回はゲームの例として
- ボーダーブレイク
- スターウォーズ スコードロン
を使いながら、ゲームにおけるXYZ軸の考え方を説明していきます。
地上戦ゲームの軸設計:ボーダーブレイク
まずは地上戦ゲームの例です。
ことで、立体的な空間が作られるのです。
ボーダーブレイク
このゲームでは、移動できる軸にある程度の制限があります。
ボーダーブレイクの軸制限
- X軸・Z軸:自由に移動可能
- Y軸:ジャンプのみ(ブースター制限あり)
つまりこのゲームは
基本は2軸の戦闘になっています。
マップには広さの制限がありますが、マップ内では自由に移動することができます。
※マップ外に出ると死亡します。
このように、上下の移動(Y軸)を制限することでゲームを分かりやすくしているのです。
空中戦ゲームの軸設計:スターウォーズ スコードロン
次に空中戦ゲームの例です。
スターウォーズ スコードロン
このゲームでは宇宙空間で戦うため、移動の制限がほとんどありません。
スコードロンの軸
- X軸:左右
- Y軸:上下
- Z軸:前後
XYZすべての軸を自由に使うことができます。
つまりこれは
完全な3軸戦闘のゲームです。
3軸が自由なゲームが必ずしも優れているわけではない

3軸すべてを自由に使えるゲームは、一見すると自由度が高く優秀に見えます。
しかし実際にはそう単純ではありません。
軸の制限がないと、プレイヤーが考えることが一気に増えるからです。
ゲーム中に
- 敵の位置
- 自分の位置
- 攻撃の方向
などを常に判断する必要があります。
これが増えすぎると、プレイヤーの負担が大きくなります。
3軸はプレイヤーのストレスになりやすい

3軸のゲームでは、空間認識能力が強く求められます。
敵が
- 左
- 右
- 前
- 後ろ
- 上
- 下
すべての方向から現れる可能性があるからです。
しかし人間は普段、
地面の上を歩いて生活しています。
つまり
- 左右
- 前後
の認識は得意ですが、
高さの概念を常に考えることには慣れていません。
そのため、3軸を常に意識するゲームはストレスが高くなりやすいのです。
3軸はスパイスとして使うと効果的
ゲームデザインでは、3軸はメインではなくスパイスとして使うのが効果的です。
例えばアクションゲームでは
- 基本:2軸
- ジャンプ:Y軸
という形が多く使われています。
天地を喰らうⅡ
このゲームでは
- 左右移動
- 前後移動
- ジャンプ
がありますが、基本は地上戦の2軸戦闘です。
Bloodstained
悪魔城ドラキュラ系のアクションゲームで、
- ジャンプ
- 空中攻撃
- 落下
などのY軸要素があります。
しかしゲームの基本は
左右移動の2軸です。
つまりY軸はゲーム性を広げるスパイスとして使われています。
なぜ2軸ゲームは遊びやすいのか
X軸とZ軸だけの場合、敵の攻撃が来たとき
その位置をすぐ判断することができます。
例えば
「右から敵が来た」
という状況は、視界の中で瞬時に判断できます。
しかしここに**Y軸(高さ)**が加わると、
- 上なのか
- 同じ高さなのか
- 下なのか
を考える必要が出てきます。
この一瞬の計算が、プレイヤーの負担になります。
例えば
- 左右に移動する敵
- 左右移動しながらジャンプする敵
この2つを比べると、後者の方が圧倒的に狙いにくいです。
空中戦ゲームで重要なポイント

空中戦ゲームでは、どうしても3軸を使う必要があります。
そのためゲームデザインでは
いかに3軸を意識させないか
が重要になります。
例えば
- カメラ補正
- 自動照準
- HUD表示
などの仕組みです。
プレイヤーに複雑さを感じさせないことが、ゲームの面白さにつながります。
ゲームは最初の10分が重要
ゲームをプレイしてもらうとき、重要なのは
最初の10分です。
この10分の間に
- 面白い
- 続けたい
と思ってもらう必要があります。
もしゲームが複雑すぎると、最初の10分は
操作説明だけで終わってしまうことがあります。
そうなると、プレイヤーは離れてしまいます。
ゲーム開発で気を付けたいこと
ゲームを制作していると
- 新しい要素
- 新しいシステム
- 新しいアイデア
をどんどん追加したくなります。
しかし一度立ち止まって
ゲームのコアは何なのか
を考えることが重要です。
プレイヤーを楽しませるためには、
シンプルで分かりやすい設計がとても大切です。
余談:究極の複雑ゲーム「鉄騎」
余談ですが、複雑さという意味では
**XBOXの『鉄騎』**というゲームがあります。
このゲームは
巨大な専用コントローラー
が特徴です。
- レバー
- スイッチ
- ペダル
- 脱出ボタン
などが大量についています。
男の子としては、かなりロマンがあります。
私も実際に購入して
- パイロット風の椅子
- 専用テーブル
まで用意しました。
ただ正直に言うと…
めちゃくちゃ疲れます。
学生時代でゲームを何時間もプレイしていた頃でも、
1戦やるだけで精神的にかなり疲れるレベルでした。
ロマンは最高ですが、
遊びやすさとは別の話ですね。
まとめ
3DゲームのXYZ軸には、ゲームデザイン上の重要なポイントがあります。
- 3DゲームにはX・Y・Zの3軸がある
- 3軸を完全に自由にするとゲームは複雑になる
- 多くのゲームは2軸+制限付きY軸
- Y軸はスパイスとして使うと効果的
ゲームの面白さは、自由度の高さだけでは決まりません。
むしろ
プレイヤーが直感的に理解できるシンプルさ
こそが、ゲームの面白さを支える重要な要素なのです。


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