LODとは?ゲームで使われるハイポリ・ローポリと遠景表示の仕組み
ゲームのグラフィック技術を少しでも触ったことがある人なら、**LOD(Level of Detail)**という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
これはゲーム開発やCG制作でよく使われる技術で、表示するモデルの品質を状況に応じて切り替える仕組みです。
簡単に言うと、
高品質なモデルから、少し軽いモデルへ切り替える技術
のことです。
例えばゲームでは
- ハイポリモデル(高品質)
- ミドルモデル
- ローポリモデル(軽量)
といったように、同じキャラクターでも複数のモデルが用意されていることがあります。
では、なぜこのような仕組みが必要なのでしょうか。
LODとは処理負荷を軽減する技術

LODが使われる最大の理由は、
ゲームの処理負荷を軽くするためです。
極端な例を考えてみましょう。
もし非常に高品質なキャラクターモデルがあったとします。
背景も同じように、とてもリッチなグラフィックで作られているとします。
その状態で
画面に100体のキャラクターを同時に表示する
としたらどうなるでしょうか。
もし1体表示するだけでも処理がギリギリだった場合、100体表示するのはほぼ不可能です。
そこで使われるのが LOD(Level of Detail) です。
LODの仕組み:距離によってモデルを切り替える

実際のゲームでは、次のような仕組みが使われています。
- 近くにあるキャラクター → ハイポリモデル
- 少し離れたキャラクター → ミドルモデル
- 遠くのキャラクター → ローポリモデル
つまり
距離によってモデルの品質を変えているのです。
実際にゲームをプレイしていると、遠くにある物体に近づいたとき
一瞬だけ形が変わる瞬間
を見たことがあるかもしれません。
それが LODの切り替えポイントです。
この仕組みを使うことで
- 近くのものは高品質
- 遠くのものは軽いモデル
というバランスを取ることができます。
LODがあるから広いゲーム世界が作れる

最近のゲームでは
- オープンワールド
- 広大なマップ
- 大量のNPC
などが当たり前になっています。
これらを実現できている理由の一つが、LOD技術の存在です。
もちろんLODだけで実現しているわけではありませんが、
ゲームのパフォーマンスを支える重要な技術の一つ
であることは間違いありません。
すべてのものにLODが必要なわけではない
ただし、すべてのオブジェクトにLODを作る必要があるわけではありません。
例えば次のような状況を考えてみてください。
町を再現したゲームがあるとします。
その町の中には
- 人
- 車
- 建物
- 小物
など、さまざまなオブジェクトがあります。
そしてプレイヤーの視点が
1000メートル上空
だったとします。
このとき
- 人
- 空き缶
- 昆虫
などを表示する必要があるでしょうか?
ほとんどの場合、必要ありません。
表示距離でオブジェクトを消すという方法
このような場合は、LODを使うのではなく
一定距離でオブジェクトを表示しない
という処理が使われます。
例えば
- 近づくと表示される
- 離れると消える
という仕組みです。
これは 表示距離(Draw Distance) の設定によるものです。
実はこの方法は、
LODよりもさらに軽い処理になります。
なぜなら、
そもそも描画しないからです。
ゲームでLODを確認する方法
もしゲームをプレイしていてLODを確認したい場合は、次の方法を試してみてください。
- 遠くから見える物体を1つ見つける
- その物体にゆっくり近づく
- また遠ざかる
すると、ある距離で
モデルが切り替わる瞬間
を見ることができます。
その距離を行き来すると、LODの切り替えを確認できます。
実際のゲームでもLODは使われている
この技術は、多くのゲームで使われています。
例えば
PS4の『スパイダーマン』
でもLODが使われています。
ただし、このゲームはLODの切り替えがとても上手く隠されています。
そのため、意識して探さないと
どこで切り替わっているのか分からないレベル
になっています。
もしゲームを持っている方は、ぜひ探してみてください。
意外と見つけるのは難しいですよ。
まとめ
LOD(Level of Detail)は、ゲームグラフィックを支える重要な技術です。
ポイントをまとめると次の通りです。
- LODはモデルの品質を切り替える技術
- ハイポリ → ミドル → ローポリと段階的に変更する
- 目的は処理負荷を軽くすること
- 遠距離ではモデルを軽くする
- 場合によっては表示自体を消すこともある
ゲームの世界が広くなり、グラフィックが進化している裏には、
こうした最適化技術が支えている
ということですね。


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