ゲームを考える上での特許について

ゲームプランナーの考え方
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ゲームを考える上での特許について

久ぶりの更新となります。

今回は特許の話を少ししようと思います。

まず、特許とは、自分の考えた発明を保護してもらい、権利を独占することです。この特許を持っていれば、同じものを発明されていても、20年間は自分の権利が認められ、あとからの発明をストップすることや、使用料金を払わせることなどが出来ます。

ゲームって、特許関係あるの?というかたもいるかもしれませんが、基本的にゲームシステム(ルール)が特許につながったりします。

すごく簡単な特許が存在する

例えば、

  • 敵を倒すとアイテムをドロップする
  • 戦闘が終了するとメンバーに経験値が割り振られる

と、このような特許が実は存在します。

しかし、上記のような特許を取った人が侵害だ!金を払えといった件は出てきていないと思います。

それはなぜか・・・・

ゲーム会社が、互いに、特許とっておき、ゲーム会社以外の人がその特許について物言いや、少し変えた特許をとり、裁判沙汰になるのを抑えているというのがあります。

ようは、ゲーム会社がゲームを作りやすくするために特許を押さえておき、うちの特許使っても文句いわないけど、そっちの特許使っても文句言わないでね。と【暗黙の了解】部分が存在します。

これは、下記のサイトで、ゲーム会社を調べてみるとよくわかると思います。

j-platpat

ただ、少し特殊なものに関しては、敬遠するところもあります。

私自身が特許に悩まされたもの

私がゲーム開発に関わったときに二つの特許に悩まされるところがありました。

  • 1つ目がローディング中のミニゲーム
  • 2つ目がカメラが背景にめり込んだ時の処理について

ローディング中のミニゲーム

こちらは、実はバンダイナムコが特許を取っているもので、ローディング中のミニゲームを遊べるというものでした。

この機能は、長いローディングを待ち時間の感覚を減らしたいと思ったときに考えた際にぶち当たったもので、正直、先にやられたと思いましたね。

ミニゲームといっていいのかわかりませんが、ボタンをリズム良く押すだけの機能をローディングに持たせるということで、実装はしましたが、そこは、ミニゲームと捉えられるのか、微妙です。

※現状は、権利が喪失しています。

ナムコの「ロード画面中にミニゲームが遊べる特許」が国内外で権利消滅の見通し、海外では「ロード画面ゲームジャム」が開催される - AUTOMATON
ナムコ(現バンダイナムコゲームス)が取得していた「ロード画面中にミニゲームがプレイできる特許」が、今週金曜日の11月27日にも米国で存続期間を満了する予定となっている。

カメラが背景にめり込んだ処理について

これはアクションゲームなどでは、よくある処理ですが、カメラが背景にめり込んだりした際に、その背景の物を半透明にするという処理が実は、コナミが特許を持っていました。

私が関わったゲームで実は半透明のものもあったのですが、この特許を知る前に作成したもので、知っていらいはこれを意図的にかわす方法を考えたりもしていました。

コナミの「俯瞰視点で壁を透過表示する特許」が期間満了、3Dアクションゲームのカメラ操作などに影響 - AUTOMATON
コナミ株式会社(当時の名称)が取得していた「ゲーム空間を鳥瞰で表示する場合に、プレイヤーキャラクターの姿や視界の範囲を、壁や床の存在にかかわらず表示できる特許」が、5月15日付けで存続期間を満了した。

このように、単純な機能なのですが、特許があることによって、ゲームシステムを変更しなければならない場合が存在します。

また、先ほど言ったようにゲーム会社内の暗黙の了解というものがありますが、そこは暗黙の了解なので、それがいつ崩れるか、わかりません。

なので問題ないから実装してもいいだろう。と、気軽にいくと売り上げが爆発的に出たときに一気に回収される可能性もありますので、注意が必要です。

お金のないところには、誰も寄り付きませんが、お金を持ち始めると色々と集まってくるし、見られる数も増えますからね。

実際にあった、特許関連のいざこざ

カプコン、コーエー

簡単に説明するとPS2時代にあったコーエーのお得意商品、無印版無双を半年後にでる猛将伝でのプレイ時に前作のディスクを入れるとキャラが増えるとかの特許です。それをカプコンがすでにやっていたのに勝手に特許を使ったという主張の話

カプコンとコーエーテクモの特許侵害訴訟が決着。コーエーテクモ側に1億4384万円の支払いが命じられる
知的財産高等裁判所は本日(2019年9月11日),コーエーテクモゲームスとカプコン間で争われていた2件の特許侵害訴訟についてカプコン側の訴えを大筋で認め,コーエーテクモ側に損害賠償請求額の一部の支払いを命じる判決を言い渡した。  この訴訟は...

任天堂、コロプラ

白猫で、CMとかでよくプニコンと言われてたものですね。これはコロプラ独自だーと言って、権利を主張していたら任天堂が、うちがすでに持っている特許で金を取ろうとするな!と、なった事件です。

任天堂vsコロプラ特許侵害訴訟の経緯を分かりやすく解説
任天堂 VS コロプラ訴訟は、ゲームメーカー最大手の任天堂が、株式会社コロプラを相手取り、特許権の侵害を原因に44億円の損害賠償の支払いを求めて提訴されたものです。

進展があったため。

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